スライダーの投げ方

シュートと反対の方向に曲がる変化球をスライダーと言います。

スピードをある程度、維持して変化させることができるため、内野ゴロを狙う投球に加え、三振をとる勝負球としても使うことができます。

スライダーは、右バッターの外角ギリギリを狙い、ベース付近でストライクゾーンからボールゾーンに曲げられるコントロールがあると効果的です。

カーブと大きく違う点は、カーブがリリース後変化していくのに比べ、スライダーはある一点でカクリと曲がることです。

スライダーの変化の幅は、カーブほどないものの急に変化するのでバッターに見切られにくく、打ち取りやすい変化球といえるでしょう。

しかし、カーブよりは習得が難しく、使いこなすことも難しいですが、相手を打ち取りやすいと言うポイントではスライダーの方が上でしょう。

ここでは横に変化するスライダーと、上から投げる本格派のピッチャーの縦に落ちるスライダーについてご紹介します。

スライダー

右投手が投げた場合捕手の右に曲がります。

その為、右打者の内角のボール気味のコースからストライクゾーンへ入るコースと、外角のボールのコースへ逃げていく投げ分けが効果的です。

引用:yushimast より

カーブほど横変化が激しいわけではなく、重力の影響を受けて右斜め下に落ちますが、「カクっと」変化するのが特徴です。

そのため、スライダーは読みや、ある程度の技術が無いと非常に打ちづらい変化球といえます。

アダム・オッタビーノ選手のスライダー

アダム・オッタビーノ選手は、2010年にセントルイス・カージナルスでメジャーデビューし、横に大きく曲がるブーメランスライダーを武器に、2019年はチームトップの73試合に登板し、6勝5敗2セーブ29ホールド・防御率1.90という好成績を挙げました。

ボールの握り方だけでなく、ステップで角度をつけて投げることのメリットを感じることができる変化球の投げ方です。

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縦スライダー

スライダーを投げられる投手は比較的いますが、こちらの縦スライダーを投げられる投手はある程度限定されます。

縦スライダーは横方向に回転するはずの方向が、縦回転のスライダーです。

引用:baseball fan club. より

回転方向はストレートの真逆で、変化の軌道はフォークボールということになります。

習得はかなり難しいのですが、重力と回転による変化の相乗効果でキレが良く落差のある変化球になります。

山岡泰輔選手の縦スライダー

大きな曲線を描きながら縦に落ちるスライダーが山岡 泰輔選手の代名詞ですが、2019年はこのスライダーの被打率が.164と抜群の数値を残し、奪った128個の三振の内、68個がこのスライダーで奪いました。

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スライダーを投げる目的

スライダーはカーブほど簡単、というわけではありませんが、覚えられない事はない難易度です。

とはいえ、習得にはかなりの練習が必要だとはおもいますが、もしも投げれた場合に、より効果的に活かす方法をご紹介します。

スライダーの目的

スライダーは使いこなせると色々な局面で役に立ちます。

引用:野球YouTuberしょーへーTV より

具体的には、カーブと組み合わせて空振りを狙う。カウントが有利なときに外角へボール気味に空振りを誘う・・・など、比較的攻撃的な使い方を狙うのがいいでしょう。

ただ、ひんぱんにこのスライダーを投げると見切られてしまうので、ここぞというときのウイニングショットとして使うのが効果的です。

縦スライダーの目的

こちらは、強力なフォークボールと言っていいかもしれません。

フォークの最大の欠点ですっぽ抜けがありますが、スライダーなら指がボールにかかって投げるのですっぽ抜けのリスクを軽減できます。

また、フォークは指や手の長さ・大きさなどによって投げられる人が限定されますが、スライダーには投げことが可能な身体的な条件もありません。

この縦スライダーの真骨頂は空振りさせたいとき。三振を狙うときに最適な変化球です。

ただし、変化量も比較的大きく見送られるとまずボールになり、ワンバウンドにもなりやすい為、キャッチャーの後逸の危険もあります。

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スライダーの握り方

シュートと同じ指の形で、人差し指を軽く、親指をしっかりと縫い目にかけて握ります。

引用:yushimast より

スライダーは中指を縫い目にかけ、その反対側を親指が支え、投げる際は、リストを内側にひねるように返しながらリリースする。

中指を意識して、切るように動作すると鋭い回転をかけることができます。

引用:yushimast より

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スライダーの投げ方

スライダーは、そのままストレートと同様に投げます。

引用:Fumiyoshi Hoshina より

後はリリースする瞬間に指先でボールを切るイメージを持てば、変化します。

ただし、縦スライダーは簡単に習得できる人がいるかと思えば、いくらやっても無理という人もいます。

縦スライダーは回転を縦にすることを意識しながら、習得の為にあれこれ試すしかないのかもしれません。

実際、縦スライダーを投げる人は、スライダーを投げているつもりで偶然縦スライダーになっていると言うのが多いケースです。

切り札としてのスライダー

スライダーは速球を投げると横変化が大きく、遅い球を投げると縦変化が大きくなります。

スライダーを使いこなせば、誰でも2種類の変化を狙えると言うわけです。

引用:ぺいぺいRX より

ただ、そのままだと見切られるので、速い球はより速球(ストレート)に近づけ、遅い球はカーブあたりと同じ速度を目指せば、さらに強力になるでしょう。

縦スライダーはそのままで充分強力ですが、球速を上げ、さらにフォーク同様相手のヒッティングゾーン近くで変化できるようになれば、鬼に金棒です。

引用:ぺいぺいRX より

もしも縦スライダーを覚えられたら、切り札として育てる価値は充分です。

スライダーの練習方法

スライダーは、ほかの球と区別がつかなければつかないほど効果を発揮します。

どちらかというと変化量よりは、見分けがつかないということの方が優先ということになります。

事実、変化量なんてごくわずかの高速スライダー、カットボールが人気なのを考えてみれば、わかってもらえると思います。

そのため、スライダーは他の球種と似た速度・モーションで投げられるようにする練習が必要です。

ついでに、握り方もバレないような練習も併せてしておくといいでしょう。

まとめ

スライダーは極めれば決め球としての活躍が期待できます。

事実、スライダーは慣れないとかなり打ちにくい球です。

そのせいか、大抵のチームではスライダー打ちの練習メニューが入っているのではないでしょうか?

そうやって、相手もそれなりにスライダー対策はしているかもしれませんが、それだけ厄介な変化球ともいえます。

メインの変化球として育てても損はない変化球なので、是非試してみてはいかがでしょうか。

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