ナックルは、ボールを限りなく無回転に近づけて投げる変化球です。
空気抵抗を強く受けるため、ボール周辺の空気の流れが不安定になり、左右に揺れる、急激に落ちるなど、不規則に変化します。
この変化は、投げた本人にすらわからない変化球です。
その為ナックルは、たびたび魔球と呼ばれ使いこなすビッチャーはナックルボーラーと呼ばれています。
一見無敵の変化球に思えますが、ほとんど変化しない可能性がある、コースを狙えないためバッターと駆け引きできない、といった欠点があります。
今回は、この魔球ナックルについてご紹介します。
ナックルを投げる目的
ナックルは球速が遅い上に変化も小さいので、三振にとると言うよりは、打たせて取るために投げる変化球といえます。
偶然真芯に当たることがあるにしろ、散発であり、集中打を浴びる事はまずないでしょう。このナックルに関して言えば、相手に次はナックルだと読まれてもほとんどダメージがなく、投げた瞬間に低速で球種がばれますが、わかっていてなお打てない魔球の部類に入るといえます。
スポンサーリンク
ナックルの握り方
握り方は、人差し指と中指、薬指の指先をボールにツメを立てるように縫い目にかけ、親指で小指で支えます。
その握りから、ボールを押すようにリリースしますが、その際に立てた指ではじくように投げることがポイントになります。
この握りは、手が小さければまず投げることはできず、がっちりとボールをホールドできる手の大きさがナックルを投げる上で必須の条件になります。
スポンサーリンク
ナックルの投げ方
このような握り方と、投げるときに曲げた指で押し出すことによって、無回転ボールを生み出す必要があります。
習得難易度は最高レベルで、投げられない人の方が多い球種なので、辛抱強く投げ込むことが重要になります。
スポンサーリンク
切り札としてのナックル
ナックルは習得ができ、きちんとストライクを取れさえすればそれだけで十分です。
それはナックルという変化球が強力な武器になる為です。
カウントをとることもできれば、ゴロを打たせることもできる。出し惜しみせずどんどんその魔球を投げるようにしましょう。
スティーブン・ライト選手のナックルの投げ方
スティーブン・ライト選手の近年は、故障やDVに薬物違反と問題続きですが、現役では唯一のナックルボーラーで、キャッチャーでさえもこの不規則な軌道のナックルは捕るのこと自体が難しい球種です。
また、縫い目がはっきりわかるほどの無回転ボールで、変化がとても大きい為、バッターから三振が取れる球種です。
スポンサーリンク
練習方法
ナックルは、投げた自分のほうから見ても変化をしているかが非常にわかりづらい球種です。
チームメイトにバッターボックスに立ってもらいその変化がどう見えるのかを見てもらうようにしましょう。
まとめ
ナックルは魔球と呼べる程の変化球ですが、とにかく覚えるのが難しい変化球ですが、習得できれば大きな武器になることは間違いありません。
もしも手が大きく、ナックルを握れるようであれば是非試してみるのはいかがでしょうか。