メジャーリーグの試合を見ていてふと「メジャーのキャッチャーは日本のキャッチャーと違い何故足を広げてる構える選手が多いのか?」と思い、調べてみました。
アメリカのキャッチャーを生でみたことがないので、見た目と引用文を使いその違いについて考えてみたものをご紹介します。
構えの違い
日本でのキャッチャーは、ミットを顔の前で基本構えるようにし、ミットが顔に近いことが特徴です。
また、低く構えミット・マスク・膝の3点で三角形を作るようにし、ピッチャーに的を分かりやすいように作ります。
そして体を小さく構え、投げてほしいコースにミットを動かさないようピタリと構えます。
一方アメリカでのキャッチャーは、ミットと顔も離れており、脚も割合大きく開き、ミットを投げてほしいコースに寄せたりすることもあまり見ません。
また、日本人と比べ股関節や足首が硬い為、低く構えることができずミットだけを低く構えようとするため、ミット・マスク・膝の三角形は日本よりも大きくなりやや中腰程度に構えるキャッチャーをよく見ます。
このようにまず構えの点が異なることが、日米との違いです。
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総合的な違い
パイレーツに所属していた桑田真澄選手が以前以下のようなコメントをよせています。
もう一つはキャッチャーの違いです。
日本のキャッチャーは世界一です。メジャーのキャッチャーは、良い音を鳴らそうとか、投手が投げやすいように構えるとか、あまり意識していない。
引用:http://blog.livedoor.jp/yakyu_z/archives/1612407.html 野球Zより
低めに投げるとミットが落ちて「パサッ」と捕るし、高めに投げても音が出なくて「ボンッ」と捕る。そうすると、目と耳からの情報で、あれっ、今日はボールが行ってないのかなと錯覚してしまいます。
日本のキャッチャーは低くてもミットが落ちないようにしっかりとめてくれるし、高めでも「パーンッ」といい音を鳴らしてくれますからね。この違いは大きいんです。
最初、メジャーのキャッチャーは体が大きいし、構えも大きいから、一瞬、キャッチャーまでがすごく近く感じられて、投げやすく感じます。
ところが、いざ投げてみると、集中できない。写真を撮るときにファインダーを覗いてもぼやけて、ピントがスパッと合わない感じかな。
マイク・ナポリもヨービット・トレアルバも、ミットと顔がものすごく離れてるんですよ。
日本のキャッチャーは低く構えてくれるから、ミットとキャッチャーマスクとヒザの3点で小さい三角形を作ってくれる。そうするとピッチャーとしてミットに向かったとき、フォーカスしやすくなります。
それがメジャーのキャッチャーの多くは背中を伸ばして大きく構えるから、顔は高い位置にあるし、股関節や足首が硬いから低く構えられない。
そのくせミットだけ低い位置に置こうとするから、いびつで巨大な三角形ができちゃうんですよね。目線が分散されてピントを合わせにくいんです。これって、日本ピッチャーにしてみれば、ものすごく投げにくいものなんです。
【苦しんだマリナーズ戦では打線の援護で白星を挙げ、その後も結果だけを見れば順調に白星を積み重ねているダルビッシュ。
それでも彼のここまでのピッチングをつぶさに見ていくと、引き出しの多さでバッターを抑えてはいるものの、まだ苦しさが垣間見えると桑田は言う。
ボールが抜ける、甘いコースを痛打されるといった、日本では有り得なかったシーンも少なくない。】
ダルビッシュ君の「らしさ」が感じられないのは、キャッチャーが構えるミットの位置にも原因があります。
日本のキャッチャーは追い込んだら、ボールゾーンにミットを置いてくれますが、メジャーのキャッチャーはストライクゾーンの甘いところに平気でミットを構えます。
ダルビッシュ君ほどのピッチャーになると、ボールがミットに吸い込まれていくような感覚で投げているはずです。キャッチャーが構えたミットに正確に投げてきたから、体がそれを覚えている。
そんなところに投げたら打たれちゃうよというところに構えられたら、本当にそこに投げちゃうんです。