初心者のキャッチャーが必ず行いたい10の練習方法

初心者のキャッチャーが必ず行いたい10の練習方法

確実な送球と強い方。そして素早い動きに強靭な足腰に加え、冷静な判断力とキャッチャーには非常に多くの要素が必要です。

キャッチャーは扇の要と言われるように、これらのスキルと共に、ボールを怖がらない勇気というのも大事になってきます。

今回は、キャッチャーを始めたばかりの方には特にオススメな、キャッチャー防具に慣れる練習や正しい構えの作り方など、初心者のキャッチャーが必ず行いたい10の練習方法についてご紹介します。

キャッチャー防具をつけてランニング

はじめてキャッチャー防具をつけた際には、自由に動けませんので、ランニングをすることで防具の動きづらさと重さに慣れる練習です。

ですので、練習前のランニングやキャッチボールなどで、用具に慣れることからはじめましょう。

慣れてもいないのに、高度な練習をするのはよくありません。

上達のワンポイント

防具に慣れる時間を作らずに、いきなり投球練習に参加する場面を時折見かけます。

必要以上に慣らしの練習をする必要はありませんが、最低1ヶ月程度は、キャッチャー中心の用具に慣れる練習時間を作るようにしましょう。

試合中に一番多い動きは、上下への動きです。

ランニングに慣れてきたら、ジャンプやしゃがむ動きを交えてみましょう。

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アヒル歩き

アヒル動きで、腰を上げずに動き、キャッチャーの基本動作と用具に慣れながらキャッチャーの正しい構えと移動する動きの基本を覚えます。

防具をつけて座り、すり足のように後ろにある足を前に出します。

そして反対側の足を前に出し、この動作を繰り返して前に進んでいきます。

アヒル歩きをする西武ライオンズのキャッチャー
写真:プロ野球選手の練習チャンネル より

ゴロの捕球や盗塁阻止、牽制時に腰を浮かさないことが大切で、モモへの負荷が大きいので、はじめは5mを2セットほどで十分です。

上達のワンポイント

アヒル歩きで前に進みづらい場合は、カカト側に体重を乗せすぎていることが多いようです。

スタート前や動きの途中で、つま先側に体重がかかっているかを確認しましょう。

もっと負荷を上げて練習を行いたい場合は、両手でそれぞれのカカトを持ってアヒル歩きをすると、負荷が上がり足腰の強化にもなります。

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マスクめがけてスポンジのボールを投げる

はじめは意識をしていないと、マスクごしでも目をつぶります。

これは本能的なものなので、ある程度は仕方ありません。

この練習は、キャッチャーの目の前にボールがきても目をつぶらないようにする練習です。

マスクに向かってボールを投げられるキャッチャー
写真:yakyuukitigai より

どうしても目をつぶってしまう場合は、一点を凝視している可能性があります。

理想はボヤっと全体を見ることで、ボールとピッチャー、背景全体をなんとなく見ておくと目をつぶりにくくなります。

上達のワンポイント

誰でも顔をめがけて物が飛んできたら怖く、いくらマスクをつけているとはいえ、この練習でキャッチャーに思いっきり投げるような仕草は禁物です。

この練習は、目をつぶらないことが目的なので、まずは下からゆっくりと投げてもかまいません。

目を徐々につぶらなくなったら、3人同時にキャッチャーに投げてみます。

2人はスポンジボールを投げ、1人は軟式ボールを投げ、キャッチャーは軟式ボールだけを捕るようにします。

これは全体をボヤっと見る練習にもなります。

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バッターボックスで空振りをしてもらう

キャッチャーがボール以上に恐怖を感じるのがバッターのスイングです。

その時も目を開けておくための練習で、バッターがいるときは、ホームベースとの距離も重要です。

防具一式をつけて構え、ボールを投げてもらいバッターは空振りしスイングされても目を開けておく練習です。

投げられたボールのキャッチングは行う必要はありません。

ピッチャーにとっては、キャッチャーとの距離が近いほど安心感がありますが、キャッチャーにとっては、できるだけ遠い方が安心できるので、自分にとって最善の距離を見つけましょう。

上達のワンポイント

慣れないうちは、無意識にホームベースから離れてしまうと思います。

バッターにゆっくりスイングをしてもらいバットが届く距離を感覚で掴んだり、はじめはベースの遠くに構え徐々に近づけていくなど色々な工夫をしてみましょう。

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大きなボールを体で止める

キャッチャーは絶対に後ろへボールを剃らせてはいけない為、体を使ってドッジボールや、バレーボールの大きいボールを体で止める練習です。

これは遊び感覚でできる練習で、とにかく体に当てて止めることが目的で、体に当たったあと、ホームベースに体を向けます。

徐々に慣れてきたらキャッチャーへ投げる場所を変え、止めたボールを何回ベースに当てられたかを数えてみるなどして練習の工夫もしてみましょう。

上達のワンポイント

基本は足を動かすことで、足を使ってボールの正面に動き、その上で体を使ってボールを止めます。

ですが、当てることばかり考え、上半身だけを動かさないように注意しましょう。

構えてからその場でジャンプ

キャッチャーのフットワークの基本になる、すぐに動ける部分に体重をのせる練習です。

この練習では、正しく構えボールを投げてもらったら腰を上げ、そのまま大きくジャンプします。

ジャンプしてキャッチするキャッチャー
写真:professionalbaseballpa より

はじめはボールを使わず、合図でジャンプをします。

これに慣れたら、実際にボールを投げて、投げる方向を左右に変えたり、投げた後に指定した塁へ送球というルールを加えるとより高度な練習になります。

上達のワンポイント

ただ跳ぶだけでは、つま先だけで連続ジャンプをしてしまいます。

そうではなく、一度キャッチャーの正しい構えに戻り、腰を浮かせた姿勢を作って跳び、正しい動きを反復します。

運動の基本は、道具や場所に近い部位から動かすことです。

ステップであれば足首からで、不慣れな場合はどうしても大きい部位のモモやお尻からの動きにならないよう気をつけましょう。

カカトと脇にボールを挟んで捕る

キャッチャーの正しい姿勢をイメージさせるためにボールを使って、正しい構えと姿勢を強制的に作る練習です。

この練習では、両足のカカトの下にボールを置き、両方に同じ程度体重を乗せます。そしてミットをつけた側の脇にボールを挟んで構えます。

上手くカカト側に体重が乗せられないと、不安定になり、グラつく場合は、体重がつま先側にあったり、左右のどちらかに偏っている場合がほとんどです。

その辺りが改善すると、すぐにバランスがよくなります。

はじめは緩いボールを投げ、この姿勢で捕球し、それができたら投球練習に参加したり、バッターに立ってもらいましょう。

上達のワンポイント

捕球時に、脇にはさんだボールが落ちないように注意します。

自分からボールを捕りにいくと、脇が開きやすくなり、ボールがミットに入るのを待つように、捕球するようにします。

素手でスポンジのボールを捕る

キャッチャーが構えながら上下左右前後に素早く動く為、変則的なスポンジボールを捕る練習です。

スポンジボールは軽くボールの軌道が読めないため、常にボールに合わせて動くことが大事で、万が一捕球できない場合でも、体の後ろにそらさないことを徹底しましょう。

素手でキャッチングをする少年
写真:T. W. より

上達のワンポイント

はじめは5m程度の距離から投げ、慣れてきたらコントロールが乱れない程度の距離から投げてもらいます。

練習開始時のウォーミングアップに採り入れてもよいでしょう。

素手でゴロを止める

キャッチャーがゴロやショートバウンドを後ろにそらさない捕り方を覚える練習です。

素手の状態で両膝を折って座り、手は股間の隙間を埋めるように置きます。

そしてゴロを投げてもらい、手は地面に対して垂直に立てた状態で体の正面でゴロを捕ります。

横へのゴロは胸をホームベースへ向かってひねる動きも加えましょう。

この練習では素手で捕ることで、グローブの中での手の動きを覚えます。

また、手を地面と垂直に立てると、手がボールに対して正面を向き、手の面が大きくなり、ミットをはめたときも同様なのでこの練習で感覚を掴んでおきましょう。

上達のワンポイント

はじめの慣れないうちは片方ずつ膝を折ってしまいがちです。

これでは動作に時間がかかり、瞬間的な対応ができません。

はじめは地面が柔らかい砂場などを使って、両ひざを同時に折る練習をしてみましょう。

体で大きなボールのショートバウンドを止める

全身を使ってボールを止めるという、ショートバウンドに対しての処理と、ボールへの恐怖心を和らげるキャッチャーのとても重要な役割の練習です。

両手を後ろで組んで構え、ドッジボールやバレーボールなどの大きなボールを胸にあてて止めます。

そして、胸に当たった瞬間に背中を丸め、ボールを本塁の上に落とし、横へ逸れるボールは、体を捻って本塁へ向けます。

上達のワンポイント

はじめは弱めに投げ、徐々にボールの勢いを強くしていきます。

ただボールに当たるだけでなく、ボールを止める、勢いをなくすことも覚えましょう。

徐々に慣れてきたら、より左右にボールを投げ分け、フットワークを使い全身でボールを止められたら、この練習は終了です。

あとは実際にミットをはめ、軟式球で練習しましょう。

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