盗塁を阻止することも、捕手の仕事です。
この盗塁を阻止することによって、チームの士気も上がり、それまでのピンチを一掃することも可能です。
今回は、捕手の見せ場であり、重要な盗塁阻止の方法とコツについてご紹介します。
正確に·素早く·強く
一塁ランナーが出たら盗塁を警戒しなければなりません。
その阻止の為、捕球してから二塁へ送球しますが、二塁ベースに到達するまでの時間が、福岡ソフトバンクホークスの甲斐選手のように「1.9秒」以下だと一流クラスだと言われています。
キャッチャーは、捕球からボールが二塁に到達するまでの総合的な時問を、いかに短縮するかが課題になってくるわけですが、二塁送球に必要な3項目は、「強く·素早く·正確に」です。
そしてこの3要素に優先順位をつけると、(1)正確に(2)素早く(3)強くとなります。
これは、正確さを怠ってしまい、焦った送球をしてしまうと、悪送球し、さらに進塁を許すという悪い結果を招いてしまいます。
また、どんなに肩の強い人がいくら速いボールを投げたからと言っても、二塁ベースのはるか上だったら捕球からタッチするまでに時間がかかってしまいます。
送球するボールは、ノーバウンドだろうが、ワンバウンドだろうが、二塁までの時間は大して変わらず、ベースの上、30センチぐらいに球がいけば何とかなるのだと思うようにしましょう。
何よりも、正確さを優先させるべきです。
正確さを磨く上で、自分の肩の強さや、球筋をあらかじめ見極めておく必要があります。
これは個人によって違いがあると思いますが、投手の頭上どれくらいに投げたら、ちょうど二塁の低めにいくかというターゲットを作っておくべきです。
また送球時に、右手でボールをつかんだとき、必ずしもボールをしっかりと握れているとは限らず、しっかり握れた場合と、そうでない場合とでは、もちろん送球にも違いが出ます。
しっかり握れなかった場合は、ボールが山なりになるので、その場合、普通よりもやや高めといったターゲットの変更もしっかり頭に入れましょう。
さらにピッチャーが投じたボールが右側に逸れて、崩れた体勢からややサイドスロー気味に投げなければいけない状況もあります。
この場合、ボールはシュート回転して右に曲がっていくことが多くなるので、この右への曲がり具合なども事前にチェックして、ターゲットを変更しておきましょう。
右手は、投げる際にはミットの近くにある方が確実に良く、イメージとしては右手と上半身を一体にして投げるように心がけましょう。
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素早く投げるためのコツ
ランナーが走った場合の送球のプロセスは、
(1)右足に体重を乗せて
(2)左足を踏み出す
という一連の動きを、常に「イチ·ニ」と数えて行います。
(2)左足を踏み出すという一連の動きを、常に「イチ·ニ」と数えて行います。
この「イチ」がとても大切で、いくら急いでいても、右足に体重をかけないと素早く投げることができないのを、しっかり確認します。
送球時間短縮のために最初にできるのは、座った時点で、左足をやや前に出しておくということです。
目標に向かって投げるとき、必ず左の肩がその目標に向きますが、その体勢を事前に作っておくことが大切で、これにより(1)(2)の動作に入りやすいというメリットがあります。
さらに、ランナーが走ったと認識した時点で腰をやや浮かし、前に出した左足側に重心移動します。
体勢的には体が前にふわっと浮く感じです。
そして捕球の瞬間から(1)の状態にすぐに移れることが重要です。
これではランナーが走ったときには、体が前に動いていることになり、捕球が疎かになってしまうかと言えば、そんなことはありません。
慣れてしまえば問題なくできます。
また捕球ポイントですが、指に近いところよりは、手に近いところで捕るようにします。
これだとボールを取り出しやすく、ボールがキャッチャーミット内でどこにあるかわからない状態を避けるためです。
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肩を強くする
野手のスローイングは、ピッチャーと違って時間がない中で投げなければいけないので、肩から腕をしっかりまわして投げる余裕がありません。
特にキャッチャーは、昔から、弓を引くように投げると言われますが、現実に、引いて投げるという行為は意外に難しく、腕を内旋させ、肘をしっかり上げて、ムチのようなしなりを利用する投げ方がオススメです。
この投げ方に加えて、肩を強くする為に二塁までノーバウンドで届かせようとして山なりのボールを投げたくなりますが、最初のうちは届かなくても良いので、ライナーでただひたすら低いボールを投げることを心がけます。
具体的には、ビッチャーの頭よりほんのちょっと上くらいを通る軌道で投げ、そういう投げ方を練習していると、その軌道でノーバウンドで二塁まで届くようになります。
そして、スローイングの際は体重移動をし、「イチ、ニ、サン」の「サン」で体重を軸足から反対側の足に乗せることを心がけ、下半身を意識させる投げ方を早いうちに体に覚えさせましょう。
そうすることによって体幹で投げる癖がつき、結果的にケガをしにくい投げ方になり、盗塁阻止の数も出せるようになります。
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それ以外の盗塁阻止の9つのコツ
盗塁阻止の為には、送球の速さだけでくキャッチングも含め、的確な動きが必要になります。
盗塁阻止は、勝敗を分けるポイントにもなるので、色々な方法について学んでおきましょう。