サイドスローの直球と変化球の投げ方

サイドスローの直球と変化球の投げ方

横から投げるサイドスローのピッチャーは、ピッチャーの中でも少ない為、貴重価値があり、特に左ピッチャーのサイドスローは、プロ野球などでも左の強打者に対してワンポイント登板するケースをよく見ます。

また、横から角度がついたボールを投げることができるので、相手打者のタイミングを外すことや、幻惑させることに適しています。

腕が長く、下半身の筋力が強いなどの理由で、腰の回転が横回転に適している投手はサイドスローの適性があると言われています。

今回はそのサイドスローのメリットや、投げ方についてご紹介します。

サイドスローのメリット

コントロールが安定する

全体的に身体の傾きが少ない為、 目線がぶれることなくリリースポイントを一定に保ちやすい為、コントロールが安定するというメリットがあります。

また、リリース時のいわゆるすっぽ抜けの球がオーバースローの場合は上に抜けますが、サイドスローの場合は左右の横に対してになるので、ある程度コントロールしやすくもなります。

横の角度がつく

サイドスローの投げ方の大きなメリットのひとつです。

サイドスローの右ピッチャーが、右のバッターに投球をする場合、バッターの背中からボールがくるような感覚を持たせ、腰がひける要因を作りだすことができます。

その逆に、アウトコースに投げればボールを非常に遠く感じるため、見逃しのストライクをとれるケースが出てきます。

このような理由で、プロ野球でも左の強打者に左のサイドスローのワンポイントリリーフが出てくるシーンをよく見かけます。

肩と肘の負担が少ない

サイドスローは、腕を肩よりも上げないフォームになるため、肩への負担が軽減されるメリットがあります。

また、腕の遠心力を利用して投げる為、肘をあまり曲げずに済み肘への負担が軽減され、肩の力にも頼らずに済むメリットがあります。

ただし、投球する際に身体の開きが早くなったり、肘を曲げた投げ方や腕のみのアーム投法で投げると肘に負担がかかり故障の原因となるので注意しましょう。

横に曲がる変化球を投げやすい

カーブ、スライダー、シュート、シンカーなどの横に曲がる変化球は、腕を横に振るサイドスローの投げ方の為、ボールに横回転の変化をつけやすく、オーバースローで投げるより、変化の幅を大きくできるメリットがあります。

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サイドスローの投げ方

通常のオーバースローの投げ方と同じようにしてサイドスローで投げると、コントロールが安定せず、肩や肘に負担が生じ、故障の可能性が出てきます。

このオーバースローの投げ方とは異なる、サイドスローの正しい投げ方と基本をしっかりと身につけましょう。

上体を前傾にする

サイドスローのフォームで投げる際は、足を上げた後上体を前傾にして横に捻りながら体重移動を始めます。

この前傾での体重移動をすることで、腰が横回転になり自然と腕が横から出てボールをリリースへ、その力を伝えていく形になります。

腰の回転でリリースする

テイクバック時に腕を後ろへ大きく引きながら、少し高く上げた腕を重力を利用しながら少し下げつつ、体を回転させそのまま遠心力を利用して横に振り出すようにします。

肘はわずかに曲げて水平よりも少し下がり気味で、少しアンダーハンドスロー気味にリリースする感覚です。

引用: Nuke Baseball より

このように、サイドスローは重力と遠心力を使い腕が勝手に回っていく感覚で投げるので、良い投げ方ができれば体の負担も少ない実感が持てるでしょう。

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サイドスローと相性が良い変化球

横から投げるサイドスローと相性がいい変化球は、 横回転をかけすい為スライダーやシュート、シンカーなどの横に曲がる球種で、逆に相性が悪い変化球はフォークやドロップなど、腕の位置が下がり落差を使えない縦に変化して落ちる球種です。

スライダー

サイドスローにとって、スライダーは最も投げやすい変化球で、コントロールもしやすく使い勝手の良い変化球です。

スライダーの握り
引用:yushimast より

サイドスローのスライダーは大きく曲げたい度合いに比例して、手首を上向くように立ててリリースするようにします。

シュート

サイドスローのピッチャーは、ナチュラルなシュート回転もしやすい為シュートを投げるのも比較的容易に投げることができます。

引用: kyosuke wada より

リリース時に手首が立てず、人差し指と中指をボールの後ろに置きます。
多少、人差し指に力を入れシュート回転をかけるようなイメージでも曲がります。

シンカー

斜めに沈むシンカーは、意図的にゴロを打たせたり、空振りも取れるので強力な武器になる変化球です。

やや芯を外して切るように投げ出せばそのままシンカーになります。特に縫い目に指がかかることを意識すれば投げやすい。もしくはボールの上部を押し出して切る事ができれば、自然とシンカーになります。

シュートに近い握りですが、薬指が中指よりにあります。投げ方はボールを抜き気味に、指がかかることを意識しながら切るようにリリースします。

引用: kyosuke wada より

そして、リリース時に手の甲を上に向け、シュートのような回転を掛けると縦のトップスピンがかかり、 ゆっくりと沈むようなシンカーを投げることができます。

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