杉下茂氏は、帝京商からいすゞに進むも応召され、戦後明大専門部から1949年に中日に入団し、1951、1954年と最多勝を獲得。
1954年には最優秀防御率、MVPにも輝き、チームの優勝と日本一に貢献しています。
1959年からは、2年間の監督兼任で活躍。
1961年に大毎に移籍し、同年限りで現役引退しましたが、実働11年で獲得したタイトルはMVP1回、最優秀防御率1回、最多勝利2回、沢村賞3回で、通算成績は525試合に登板し215勝123敗で防御率2.23の記録を残した投手です。
今回は、杉下 茂の現役時代のフォークの投げ方についてご紹介します。
杉下 茂のフォークの凄さ
杉下 茂氏は、日本初のフォークボーラーとされており、現役時代は驚異的な変化の切れ味と落差を誇るフォークボールを自在に操り一世を風靡しました。
また、杉下 茂氏のフォークは、ナックルにに近いもので、全く回転することなく左右に揺れながら落ち、軌道はひらひら舞うとされた軌道を描く球種です。
そして、調子の良い時は三段に渡って振れながら落ち、打者の手元でさらに二段階に渡って落ちたそうです。
このフォークは、周囲からは「魔球」と呼ばれ、現役時代を通じて秘密を守り、オールスターゲームで他チームの捕手とバッテリーを組んだ際にも決して投げず、マスコミには握り方を見せることも拒否しました。
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杉下 茂のフォークの握り方
杉下 茂氏のフォークは、人差し指と中指でボールを深く挟み込むようにして、指は縫い目にかけないようにしてボールを握ります。
この深く挟み込むようにして握ることで、リリース時にボールが抜けやすいため回転が付きにくく、杉下茂氏特有のナックルに近いフォークボールの軌道で投げることが可能になります。
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杉下 茂のフォークの投げ方
杉下 茂氏のフォークは、ストレートと同じように強い腕の振りで手首を固定した状態で、ボールを挟んだ人差し指と中指の間から、回転をかけないようにしてボールをリリースします。
杉下 茂氏のフォークは、ボールを指で挟んだ投げ方の為、ボールの挟み込みが緩い場合リリース時にすっぽ抜けてしまいます。
一方、挟む力が強すぎることで、明らかなワンバウンドのボールが行ってしまう為、適度な握りの力が必要になるので、投げ込みで自分にあった感覚を養うようにしましょう。