今回は、試合で最初の打席の入り方と初球打ちの効果と向き不向きのタイプについてご紹介します。
試合で最初の打席の打ち方
試合で最初に回ってくる打席はもちろん、打ちたいと思いますが、何の準備もなしに打っただけでは、その後の打席につながりません。
こと、草野球の場合は、初めて対戦するピッチャーであることも多く、それぞれのピッチャーには、それぞれのタイミングがあり、ボールの軌道があります。
これはビデオやベンチで見ていてもなかなかつかめないもので、自分が打席で構えた中において見てこそ、わかるものです。
逆にいえば、これをつかんでおけば、重要な場面でガツンと打てるチャンスが生まれますが、打ちたいとだけ考え、来たボールに合わせていっただけでは、相手のペースにはまり、自分のスイングの中で「打てる」という範疇に入ってきません。
その為、最初の打席では自分のバッティングにこだわった方が結果良い結果を海ます。
自分の得意なコース、球速、高低となんでもよく、相手ではなくそこに合わせて勝負します。
打とうと思うことは大事ですが、打てなくても自分の得意なボールを、自分のスイングで打ってみることで、他のどんなものよりも価値のある生きた情報が得られます。
その時に、結果だけを求めると、どうしても相手に合わせ、右へ左へと小手先でなんとかしようとし、自分との距離感がわからなくなります。
そうならないよう、まずは自分のバッティングで勝負をし、それがモノサシになりえてくるものがあります。
スポンサーリンク
初球打ちの効果
攻撃の指針として、初球からねらっていけという指示があります。
単に追い込まれる前に打てという意味でもあったりしますが、もう少し深く考えてみると2014~18年の日本プロ野球のカウント別の打撃成績を見ても、初球打ちにはかなりの安打率が残っています。
※DELTA調べ
この数字だけでなく、投手心理から考えれば、まずストライクをとって優位に立ちたいという部分があります。
初球はストライクの確率が高いので、ねらえば打てるというのは、ひとつの理由です。
次に、投手の方が能力的、心理的に優位である場合として、初球、二球目とカウントが進むごとに、相手の球威やコース、気迫などで、カウントの優劣など関係なしに押されていく形になります。
ピッチャーとバッターの勝負には、格闘技に近いものがあり、同じことが起きえますが、初球なら押されていない対等なボジションで勝負できます。
ピッチャーのボールと、バッターのスイングという、シンプルな対決に持ち込めるので、勝機が生まれます。相手のピッチャーが良い時こそ、相手に押し込まれないための初球打ちが効果を発揮してきます。
スポンサーリンク
初球打ちの向き不向き
バッターには様々なタイプがあり、そのタイブを形作る要素も多様で、タイプによっては初球打ちが苦になることがあります。
初球打ちが向いているタイプのバッターは、色々なボールに合わせてスイングを変えられるバッターです。
このタイプのバッターは自分の待っているのと違うボールが来て多少泳いだり、詰まったりしてもバットコントロールでなんとかして打つことができます。
そこで、初球打ちを指示されても、柔軟に対応できます。
一方、初球打ちが向いていないタイプのバッターは、自分のポイントのボールを待ち、自分のスイングで打つ長距離打者に多いタイプです。
このタイプのバッターは初球を打て、と指示されても待っているポイントと違うボールならば手を出したくありません。
また、バットコントロールがうまく、速い足もあるにも関わらず初球打ちが嫌いな選手もいます。
この選手は、足があるので、とにかく出塁して走塁でかき回すのがプレースタイルで、ヒットだけでなくフォアボールでも十分で、相手が好投手でも、甘いボール以外は自慢のバットコントロールでカットして、攻略ができます。
このようなタイプの選手にも、初球打ちが指示されることで無理やり初球を打たなくてはいけなくなり、何度もスイングし、ボールを見れるはずのものがたった一球で打席が終わってしまいます。
結果、出塁率は下がり盗塁もできない為、いいところが出せず、調子を崩してしまいます。
このように初球打ちは有効な戦術ですが、向き不向きがあるので考慮して初球内を行いましょう。