四番バッターの役割と重圧

四番バッターの役割と重圧

ランナーを帰す役割を担うバッターのことをクリーンアップと言い、野球では三番・四番・五番バッターのことを指しますが、その中でも四番バッターは特別な存在として、チームの顔で攻撃面のすべての責任をとるくらいの意味が求められます。

四番バッターは、この人が打てなかったら試合に負けても仕方がないというくらいの認識がありますが、世界に目を移せば国ごとに異なり、MLBでは三番打者最強説という考え方があります。

構えをとるバッター

今回は、四番バッターの役割と重圧についてご紹介します。

様々な打順の考え方

この三番打者最強説に基づいた考えは、バリー·ボンズ、ケン·グリフィーJr.がこれにあたり、かつてのベーブ·ルースも三番打者で、これは一番良い打者が初回に確実に打順が回ってくることを目的としており、早いうちに先制点を上げてゲームを有利に進めるという考え方です。

三番バッターは、出塁率の高い一番・二番が出塁し、ランナーを置いた状態で多く打順が回る確率が高いので、力のあるバッターを二番に置いた方がいいという考え方をする人もおり、攻撃の流れというものと、四番目に最強の打者を置くということは別問題なのかもしれません。

これ以外にも、打順の組み方に関しては色々な考え方があり、一例で言えば、一番バッターに長打力があるバッターを置いた場合、単純に考えても一番ホームランを打てるバッターに、一番多く打順が回ることになり、ホームランの可能性がある、一番嫌なバッターから初回の攻撃が始まるということが、相手にとって非常に大きなプレッシャーになるかもしれません。

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四番バッターに求められることと役割

一般的な四番バッターのイメージは、プレッシャーのかかる場面や責任を間われるような場面で、確実に一番いい結果を残してくれる人で、単なる四番目のバッターではなく、こいつが打てなかったのだから、チームが負けてもしょうがないと思われる存在です。

四番バッターは、攻撃の中核として全試合に出場できるだけの体の強さ、ケガへの強さ、また調子の波の少なさも求められ、自分のバットでランナーを帰すということ以外にも、チームの精神的支柱としての大きな役割があります。

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四番バッターの重圧と適正

四番バッターは、シングルヒットではなく、長打でランナーを全部帰さないといけない・ホームランを打たなければいけないという日本のプロ野球に準じた暗黙の役割を担う場合が多くあります。

もちろん、草野球ではけっしてそんなことはなく、チームの打順の組み方によって大きく異なりますが、四番に座ることで、バッターは暗黙の役割によって無意識にこのような感覚になってしまうことがあります。

もちろん、チャンスで四番が逆転ホームランを打つということは、チームにとっても、見る側にとっても大きな魅力ですが、四番バッターの圧力というものが無言の圧力として働いてしまう怖い部分です。

また、実力的には申し分がなくても、期待されて四番にすえられた途端に、調子を落とすバッターは少なくありません。

プロ野球でも読売ジャイアンツに所属していた松井秀喜選手は、長嶋監督時代に一度四番に挑戦して、結果が出ずにもとの三番に戻るということがありました。

逆に地位が人を作るではありませんが、四番に座ることで、集中力を増す選手もおり、ヤクルトスワローズに所属していた古田敦也選手は、1997年に全試合に出場し、4番打者としてリーグ3位の打率.322、本塁打は9本ながら勝負強い打撃でリーグ6位の86打点を記録するなど活躍し、その年は四番として高い打率を記録しました。

試合中のチームメイト

四番というのは、チームメイトはお前ならなんとかしてくれるという大きな期待を寄せていリンクドも事実で、それだけにプレッシャーも大きいのですが、古田選手は期待されればされるほど集中力が増し、乗っていくタイプの選手で、古田選手のように心の強い選手は四番バッターに最適です。

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