大野 雄大選手のツーシームとフォークの投げ方

大野 雄大選手のツーシームとフォークの投げ方

大野 雄大選手は、京都外大西高から佛教大を経て2010年のドラフト会議で中日ドラゴンズより1位指名を受け入団し、1年目は左肩の故障により登板はありませんでしたが、2年目から4勝を挙げ、2013年から3年連続の2ケタ勝利を記録し、2016年と2017年には2年連続で開幕投手を務めました。

そして迎えた2020年、10完投6完封、投球回数148回2/3、防御率1・82はいずれも12球団トップの圧巻の成績を残し、球団では川上憲伸選手以来16年ぶりで自身初となる沢村賞を受賞するなど、大活躍しました。

大野雄大選手のピッチングフォーム
写真:フォト蔵 より

今回は、大野 雄大選手のツーシームとフォークの投げ方についてご紹介します。

大野 雄大選手のツーシームとフォークの凄さ

大野 雄大選手は、二段モーションのオーバースローから平均球速145.9km/h、最速152km/h[のキレのあるストレート、フォーク、100km/h台のカーブ、縦横に曲がる二種類のスライダー、縦に大きく変化するツーシームを投げ分けます

2020年の9月22日に報道ステーションの『プロ野球 憲伸“検診”』のコーナーで、川上憲伸氏が大野選手について以下のようにコメントしています。

大野投手といえば代名詞のツーシームなんですよ。

特に右バッターに対してね、外にストンと落ちるツーシームなんですけど、ツーシームというのは、ほぼほぼストレートのような軌道でほんの少し落ちるんですよね。

速く落ちるのでバッターからするとボールが一瞬消えたように見えると思うんですけど、このツーシームをいっぱい投げることによって更なる相乗効果を生み出してるものがあるんですよ。

引用:2020年9月22日報道ステーション 『プロ野球 憲伸“検診”』より

ストレートと全く同じ腕の振りのツーシームがチェンジアップの役目を果たし、打者のタイミングを狂わせ、これに加えてツーシームとほとんど同じ球速のフォークを武器に、2020年は沢村賞を獲得するなど活躍の年となりました。

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大野 雄大選手のツーシームの握り方

大野 雄大選手のツーシームは、人差し指と中指をボールの縫い目の上に沿うように置くのではなく、ちょうど両指の内側にボールの縫い目がかかるくらいの位置に指を置きます。

そして下部を支える親指は、ボールに置いた人差し指と中指のちょうど中間にくるようにして支えるようにして置き、ボールを握ります。

大野 雄大選手のツーシームの握り
写真:UPchannel より
大野 雄大選手のツーシームの握り
大野 雄大選手のツーシームの握り

ツーシームの投げ方

ツーシームを投げる時は、ストレートを投げる時と同様強い腕の振りをしながらも、若干、最後の最後まで指先の球離れを意識しながらもリリースポイントをより前の位置でリリースをします。

ツーシームは球速がストレートより遅く、指の途中で離すと浮いてしまう為、リリースポイント、手首が寝たり、肘が低かったり、横振りになってしまうと、変化が不規則になって、また落ちも弱くなります。

その為、ストレートも同じリリースポイントでしっかり上から下に叩き、投げ下ろすことが重要で、リリース時点ではバッターも球種が分からずに「空振りを取るためのツーシーム」と「ゴロで打ち取るためのツーシーム」をそれぞれ狙ってとることができる球種です。

大野 雄大選手のツーシームの連続写真
写真:セ・リーグch より
大野 雄大選手のツーシームの連続写真
大野 雄大選手のツーシームの連続写真
大野 雄大選手のツーシームの連続写真

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大野 雄大選手のフォークの握り方

フォークの握りは人差し指と中指でボールを深く挟むのが一般的ですが、極めて浅い握りで、ツーシームの指を置く位置からそのまま前の縫い目の外側の位置に置くようにします。

そして、人差し指と中指は1cmも開かずに、ストレートと一緒の感覚でボールを握ります。

大野 雄大選手のフォークの握り
大野 雄大選手のフォークの握り

フォークの投げ方

大野雄大選手のフォークは、ストレートと同じ腕の振りとそれに近い握りで投げます。

フォークは、バッターの手元までストレートと軌道が似ているため、見極めることが難しく、それに加えてツーシームとストレートとも見分けがしづらい球種です。

大野 雄大選手のフォークの連続写真
写真:セ・リーグch より
大野 雄大選手のフォークの連続写真
大野 雄大選手のフォークの連続写真
大野 雄大選手のフォークの連続写真

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