ボークにならない牽制球の方法

ボークにならない牽制球の方法

牽制球はランナーの進塁を防ぐために行なう送球です。

決してランナーをアウトにすることだけが目的ではく、牽制するときの動作にクセがあるとランナーにモーションを盗まれ盗塁されやすくなるので注意が必要です。

今回は、ランナーの進塁を防ぐ為の牽制球の方法と、ボークにならないよう気をつけたいポイントについてご紹介します。

一塁への牽制球

セットポジションととり、首だけを動かして左肩越しに一塁ランナーの動きを見ます。

牽制球のセットに入るピッチャー
写真:ノナピン コージ より

牽制球を投げようと決めたら、右足をプレートの後ろに外し、左肩をすばやく一塁方向へターンさせると同時に、左足を低く上げながら一塁方向に踏み出せるように動かします。

牽制球を行うピッチャー

もしボールを投げなくてもプレートを踏んでいなければ、ボークにならないので、必ず右足はプレートから外すことが重要です。

そして、しっかりと左足を一塁方向に踏み出し始め、顔を向けます。

牽制球を投げるピッチャー

右腕はヒジから上げながら小さくバックスイングをとり、体を90度回転させて、完全に一塁方向に向け、右ヒジを両肩のラインよりも上になるように上げながら、手の甲を上に向け、ボールを投げる準備をします。

ここまでの動作をできるだけ早く・短くすることが、牽制球を投げるときの重要なポイントです。

また、牽制球を投げるときも、バッターに投げるときと同じようにヒジから前に出します。

肘から先に出る牽制球で一塁へ投げるピッチャー

手首のスナップをよくきかせて、速い球をファーストめがけて投げます。

理想はタッチしやすいベース上のセカンド側でランナーの足元あたりですが、アウトにできなくても警戒させることができれば問題ありません。

牽制球を投げた後のピッチャー

ですが、良い牽制球を慌てて投げようとして、暴投やショートバウンドをしないように注意しましょう。

一塁への牽制でありがちなボーク

セットポジションをとってランナーを見るときに、肩を動かしたり、上体をねじるように一塁側に向けるとボークとみなされます。

一塁への牽制でボークをしてしまうピッチャー

またプレートに足が触れたままの状態で、一塁に送球する真似だけをして実際には送球しない場合もボークとなるので注意しましょう。

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二塁への牽制球

二塁への牽制球は、1本のヒットで得点を許す可能性が高い状況なので、よりランナーのリードを小さくすることにつとめましょう。

そのためにもキャッチャー、セカンド、ショートと連携するサインプレーを徹底する必要もあります。

二塁への牽制球の投げ方は、投手から見て左回りと右回りの2種類がありそれぞれのメリット・デメリットについても併せてご紹介します。

左回りでの二塁への牽制球

投手から見て左回りの牽制球は、速いボールを投げることができるので、多く用いられますが、ランナーの姿や二塁ベースの位置が一度視界から消えるので、コントロールが難しいというデメリットがありますが、どちらかといえばこちらの方が一般的な二塁への牽制球の投げ方です。

まずは、セットポジションをとって、キャッチャーからのけん制のサインを確認します。

右足をプレートの後ろに外すと同時に、左肩をすばやく二塁ベース方向に引くようにして、左足をステップします。

二塁へ牽制を始めるホークスのピッチャー

そのまま、野手の動きを確認しながら、右ヒジを上げてボールが頭の後ろにくるバックスイングをし、目標を定め、すばやくボールを投げます。

二塁へ牽制するホークスのピッチャー

投げる位置は、二塁ベースに入った野手の膝あたりがベストです。

右回りでの二塁への牽制球

投手から見て右回りの牽制球は、バッターに投げる投球動作から続けて行なえるので、2アウトー·二塁フルカウントなどのランナーが必ずスタートを切る場面で使うと効果的ですがランナーの意表をつきやすい反面、二塁方向に体を回転させる際、バランスが不安定になり、一度体の動きを止めてからボールを投げるので、コントロールが不安定になることが多くなります。

基本的には、二塁、本塁、二塁と目をやり左足を上げながら、して右肩を後ろに引き、すばやく体を回転させていきます。

この時右足をプレートから外すことを忘れず行いましょう。

そして、グラブを二塁ベース方向に伸ばして、小さくバックスイングをとり、左足を踏み出します際、バランスを崩さないように注意します。

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三塁への牽制球

三塁ランナーへ牽制球を投げるときは、絶対にボークは避けなければいけない場面です。

ボークを犯した時点で、相手に労せず得点を与えてしまうことになる為、牽制球は慎重に行なうように心がけましょう。

右ピッチャーの三塁への牽制球は、プレートから右足を外さなくても投げることができるので、体の動きに無理がなく、一塁、二塁に投げるより簡単にできます。

ですが、左足を上げたときに膝が右足と交差したり、三塁方向に顔と左足をしっかり向けてステップした状態で投げないと、ボークになるので注意が必要です。

三塁ランナーの動きを確認したあと、キャッチャー方向に顔を向けて、右足と交差しないように左ヒザをまっすぐに上げます。

三塁方向に顔を向けると同時に、上げた左足のヒザだけを伸ばすようにして、小さくバックスイングをとります。

三塁への牽制球をするピッチャー
写真:やきゅうこぞう より

左足をそのまま三塁方向へ落とすようにして着地し、右ヒジを上げながら曲げてフォワードスイングをとります。

その際、ステップした左足のつま先を必ず三塁方向へ向けます。

三塁へ牽制球を投げるピッチャー

そして右ヒジを前方へ先に出すようにして、ベースの左側、三塁手のヒザあたりをめがけて、ボールを投げます。

三塁への牽制でありがちなボーク

三塁へ牽制球を投げる時、左足をホーム寄りに踏み出すとボークをとられます。

また、左足をあげた時、膝がプレートより二塁側に入ったフォームからの牽制球もボークになるので注意しましょう。

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正しいセットポジションでの投球を覚える

出塁したランナー盗塁の阻止には、この牽制球と併せてセットポジションでの投球を覚えることが大切です。

セットポジションでの投球フォームと、クイックモーションでの投球についてごも知っておきましょう

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