カウントが悪くても点が取られないピッチャーの投球術

フォアボールは、ピッチャーがリズムを崩す大きな要因ですが、中にはフォアボールを出しても、なかなか点をとられないピッチャーもいます。

今回は、カウントが悪くても点が取られないピッチャーの投球術についてご紹介します。

点をとられないピッチャーの特徴

点がとられやすいピッチャーと、カウントが悪くても点が取られない両者の大きな違いは、打者を見ているか・打線を見ているかの違いにあります。

点をとられないピッチャーは、打席のバッターと勝負しながらも、打線のその後を計算しており、ほぼ抑えられる自信のあるバッターがどこにいるかを、常に考えています。

後ろに抑えやすいバッターがいることで、打席に苦手な相手がいても際どいボール中心での勝負ができ、凡打してくれれば最高ですが、ボールを見られてカウントが悪くなってもその後があります。

フォアボールで歩かせて、後続の抑えやすいバッターでチェンジにすればいいという考え方です。

点をとられないピッチャーは、強い相手とも勝負に持ち込むカード、分が悪くなったら逃げるカード、高い確率で勝てるカードと、二段、三段と切れるカードがある為、なかなか崩れませんが、打席のバッターだけを見てしまうと、すぐに手が詰んでしまいます。

これが点をとられてしまい、崩れやすくなるピッチャーの特徴です。

次打者が苦手ならば、カウントが悪くなってもストライクゾーンで勝負しなければならず、相手チームの攻撃を終わらせるシナリオがないので、常に心理的に追い込まれた状態で投げることになり、力みや焦りが影響して、いいボールがいきません。

それにより、フォアボールで自滅してしまうのはこのパターンで生まれます。

どうすればいいかの準備は重要ですが、それらの方法やシナリオを重層的に用意にできる選手は、やはり強く相手ピッチャーとしては手強い存在です。