下半身主導のバッティングは、非常に大切です。
これは上半身の腕だけでホームランや長打を狙ったバッティングをした場合、それだけでは、到底外野までも打球は届きません。
そこで、下半身から生み出される力を上手く活かしたバッティングが大切になります。
今回は下半身主導で行うバッティングの方法とコツについてご紹介します。
腰の回転がパワーを生む
バッティングにおいて下半身主導で体を動かすのは大事なことです。
ボールを見るときは軸足(捕手側の足)に一度体重を乗せて軸足に力を貯め、下半身で回転して、ボールを飛ばすという流れが、強い打球を打つ一連の動作になります。
軸足に全体重(最低でも80%以上)が乗るぐらいのを取って投球を待ちます。
そしてタイミングを含わせて踏み出して(ステップして)いくわけですが、このとき踏み出した足に体重移動をしないと強い打球は打てません。
ただし、全体重を移動するのでなく、感覚的には50~70%ぐらいでしょうか(前述したように、オープンにステップする場合は軸足に全体重を残す感じで、体重移動はしません)。
体重移動に腰の回転をプラスさせて打っていきます。
そして「腰を中に入れる」と言いますが、骨盤をぐっと前に倒すような感じで、背筋は軽く伸ばしてください。
テイクバックのときに腰を捕手側にできるだけ捻り、その反動で回転し、ちょうど「お尻の筋肉で回す」感覚です。
体重移動と腰の回転は両方必要で、全体重を移動してしまうと、腰の回転が鈍くなってしまうので注意が必要です。
現実には、変化球や狙い球と違うボールが来て、体勢を崩されたり思ったようなスイングができないことが多いのですが、そういう意味でも体重移動を「し過ぎない」こと、体が前に突っ込まないようにすることに注意して、普段の練習をしていけばよいと思います。
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軸足は爪先の向きに注意
バッティングは腰を利用した体の捻りが重要です。強い捻りから、強い反動で回転させれば、ボールは遠くに飛びます。
ここで注意すべきは、軸足の爪先が捕手側に向いているとしっかり力が入らないことです。
軸足がちょっとガニ股気味になっていたら、スクエアか、やや内側に爪先を入れてみましょう。
軸足がやや内側を向いているところから、テイクバックの際に思いきり捕手側に捻ると、腰の辺りは窮屈になります。
そこからグッと逆に回転を与えると、窮屈だった分だけカが余計に伝わって腰が一気に戻る。これが回転のスピードを生むという原理です。
爪先が捕手側にあると反動がつかず、投手側の腰で無理に回転させ、体が開くという状態になってしまいます。
ただ、中には爪先を開いて打つバッターもいます。
このタイプのバッターはおおむね流し打ちの巧者と言われるバッターです。
意図的に腰の回転をあまり上げないのです。
腰の回転が上がりすぎると、どうしても「引っ張る」打ち方になってしまいます。無理に引引っ張らず逆方向に打つことで、バッティングの幅を広げることに成功しています。
とはいえ、まだあまり経験のない選手は、まずは軸足の爪先をスクエアかやや投手寄りに向け、しっかり腰を回転させてください。
フルスイングで自分が打ったボールがどれだけ飛ぶかを知っておくためにも良いでしょう。
これをマスターした上で、あえて逆方向に打つために少し軸足を開く、というのはあってもよいと思います。
ステップのメリットとデメリット
足の上げ方にもいろいろあり、足を上げる打ち方で代表的な例としては、一本足打法の王貞治氏が最も有名ですが、イチロー選手のようにおしりのほうから開かないで出ていく方法や、単にガニ股気味で軸を乗せる感じで上げる様々な方法があります。
このようにいろいろな足の上げ方がありますが、それぞれに理由やメリット、デメリットがあるので、一長一短があるので、メリットとデメリットについても学んでおきましょう。