バッターボックスは色々な選手が使います。
スパイクの種類も違えば足の大きさも、打撃時の体重のかけ方も異なり、打撃をする際に気にせずに自分が一番自然に構えられるよう、地面をならす必要があります。
今回は、バッターボックスで足場をならすことの重要性についてご紹介します。
地面半力を使う
バッターボックスに入った直後、ルーティンとして足場をならす選手を多く見かけますが、この足場をならす動作は、バッティングにおいてもとても大切な動作です。
この、柔らかいグラウンドの土で足場をならすか、ならさないかによって、バッティングの結果が大きく変わってきます。
バッティングは地面からもらう力(地面反力)が重要な要素となり、この地面反力は前足を踏み込むと、その力に反発するように地面から発生します。
「地面反力」は「床反力」等と呼ばれる力のことで、特にゴルフではポピュラーな言葉で、飛距離を生み出すパワーの生み方のひとつです。
地面反力とはその言葉の通り、「地面から跳ね返ってくる力」のことで、足を踏み込んで地面に対してかけた力の反力が「地面反力」です。
これは物理学では当たり前の理論で、「作用・反作用の法則」で説明されているそうです。
たとえば、キャスターつきの椅子に座った状態で目の前の壁を押すと、椅子は後ろに下がっていき、手で押した「作用」に対して、壁からの「反作用」が働いて起こる現象です。
これを地面に置き換えて捉えたものが「地面反力」です。
ゴルフのスイングは、クラブをスムーズに速く振ることでボールを効率よく飛ばすことを目指すため、この「反力」を上手く使うことが非常に重要な意味を持知ます。
この地面反力は、最大で体重の倍以上の強い力がかかり、また体の内側方向に伝わる特徴があります。
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足場をならすことの需要性
このように地面反力を使う為に、地面をならしておかなければ上手く地面反発を発生させることができず、同時に発生した体重の倍以上の力にも耐えられなくなってしまいます。
これではスイングスピードが遅くなり、バランスも崩れやすくなり、このような観点から、いかに足場をならすことが重要です。
また、ボールへ上手くパワーを伝えるためには、前足を軸とした回転動作が必要になります。
このときの前足はくさびのように地面に打ち込むような使い方をしますが、この場合にも、足場がきちんと固まっていなければ、しっかりとくさびを打ち込めなかったり、軸がブレたり、回転する力が弱くなってしまう結果につながってしまいます。
その為、はじめに後ろ足の位置をしっかりと固め、次に前足を踏み出す場所の土を削ってならし、この動作はまさに、バッティングの土台作りになり、足場をならすことで、スイングに必要な力と安定感を得ることができます。
ちなみにイチロー選手は、感覚がずれる理由で地面をならすことはしなかったそうです。
バッターボックス の立ち位置とそれぞれのメリット
打席に入った際、バッターボックスの立ち位置には色々な考え方があります。
バッターボックスの立ち位置の違いで、バッテイングの影響はそれほど大きなものにはなりませんが、コース、球種を見極めるには、ボールを長く見たほうが良く、基本的にはバッターボックスの後ろのほうに立ったほうが良いと考えることが今は一般的です。
このように、自分がバッターボックス で立つ位置に応じた地面のならしを行うようにしましょう。
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スタンスは個人の好みで
地面のならしが完了したら、スタンスをとり構えをつくります。
言うまでもなく、スタンスは選手によってそれぞれ異なります。
オープンスタンスで構える選手は、正面でボールを見たい目的があり、腰が開いてしまう選手はクローズで構えることで、腰を開きにくくする目的などこのように様々で、スタンスはそれぞれ自分に合うスタンスで問題はありません。
「構え」とは、ピッチャーがいつ投げてきてもいいように、打者側が準備完了している状態をいい、プロ野球やMLBの選手を見ても明らかなように、構えとスタンスには基本という形はなく、千差万別、自由であるというところが特徴です。
ですが、プロ野球でもクローズドスタンスで構える選手が少ない傾向があります。
これは外国人の選手と比較して、骨盤の前傾角度が異なり、窮屈な姿勢では腰が回転しにくくなる為です。
外国人選手の場合は、腰が回転しやすい骨盤の前傾のため、クローズドスタンスで構え、体をかがめる姿勢(クラウチングスタイル)で打つ選手をよく見かけるのはその為です。
これらは体つきの違いとも言えますが、日本人の骨格を活かしたバッティングを考えると、直立した状態で腰を回転させ、上手く体重移動を使うのが最適です。
スタンスの種類と特徴
構えるときの足の位置、つまりスタンスは3つあり、体のひねりを効果的に伝えられるスタンスを探し出すことが重要です。
基本はスクエアスタンスですが、他の2つにもそれぞれメリットやデメリットがあるので、自分に合ったスタンスを見つけましょう。