細心の注意が必要な、打者に有利なカウントです。
これらのカウントでは、打者に自分自身のスイングをさせなければ、打者を打ちとる確率は高くなります。その為には、ストライクを先行した状態を作りたい状態でもあります。
今回は打者が有利な5つのカウントでの配球についてご紹介します。
1-0 ワンボールノーストライクの配球
甘いコースに投げず、カウントを整えることが必要なシチュエーション
バッテリー側:安易にストライクを投げない
初球がボールになり1-0になったら、次の球で何とかストライクをとりたいところです。
ここで注意しなくてはならないのは安易にストライクをとりにいかないことです。
1-0の場合、打者は真ん中あたりのストレートを狙っている場合が多い為、打者の様子をしっかり観察しておきましょう。
打者側:真ん中あたりのストレートねらい
ストレートー本で真ん中あたりを狙って、フルスイングできる体勢を作っている場合が多くなります。
厳しいコースや変化球がきた場合に見逃しても1-1でまだ五分五分で、長打を打ちやすいボールカウントでもある為、精神的にゆとりを持って打席に入っている状態です。
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2-0 ツーボール·ノーストライクの配球
打者は決め打ちをしてくるのでより厳しいコースへ投げるべきシチュエーションです。
バッテリー側:厳しいコースを徹底する
ボールが2つ先行してしまい2-0になった場合、バッテリーは追いつめられたような精神状態になる可能性があります。
投手は四球を出すことを最も嫌い、捕手は「甘いコースに投げた場合の長打」という最悪を想定します。
ボールが続いた場合にまず考えたいのは、バッテリーがともに落ち着き、冷静になったうえで配球をおこない、打者を抑えることを考えたいケースです。
2-0では1-0同様、打者は甘いコースのストレートをねらっています。だからこそ、より厳しいコースをねらって投げることが大事になってきます。
打者側:ねらっていくカウント
3-0にはしたくないだろう、と思い積極的にねらっていくボールカウントです。
仮に空振りやファールになっても、2-1 で打者有利は変わりません。
真ん中あたりのストレートに狙いを定めてフルスイングできる準備をしている状態です。
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3-0 スリーボール·ノーストライクの配球
心配せずにストライクを取る。
バッテリー側:神経質にならずストライクを
3-0の場合、打者はほとんど打ってきません。
多くの打者は打ち損じを恐れ、「四球を…」という気持ちで見逃してきます。また、ベンチからのサインで「待て」が出ている場合も多いケースです。
神経質にならずにストレートでストライクを投げ3-1にしておき、また、変化球に自信があるなら、3-0で変化球を待っている打者は、ほぼゼロの為、甘いコースでもいいので、変化球でストライクをとりましょう。
打者側:1球は待つ
打者からすると、100%打てる自信があるか、ベンチから「打て」というサインがなければスイングはしません。
3-0になるというのは、投手も制球に苦しんでいる状態です。その為、無理に打って投手を助ける必要はないと多くの打者が考えます。
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2-1 ツーボール·ワンストライクの配球
打者はねらってくるので安易にストライクは投げない
バッテリー側:ケガの少ない厳しいボール
ボールが2つ続いた2-0から1つストライクをとった場合なら、バッテリーも少しは落ち着いてくると思います。
逆に、1-1から外れた場合なら、「もう1球でスリーボールだ…」とあせる気持ちも多少はあるはずです。
どちらにしても次がボールになれば3ボールになり、打者がかなり有利なボールカウントであることは間違いありません。
2-0同様、打者が確実にねらっている場面なので細心の注意が必要で、アウトコースのストレートなど、打たれても長打になりにくいボールでストライクをとりたいカウントです。
いずれにしても危険な状況です。
打者側:ゾーンを広げ積極的にねらう
見逃しストライクやファールで2-2にはしたくないカウントです。
ストライクゾーンを多少広めにして積極的に打ちにいき、確実にボールをとらえることを考えることが多くなります。
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3-1 スリーボール·ワンストライクの配球
狙ってくる打者もいるので注意したいカウント
バッテリー側:打者のタイプを考える
3-1から振ってくるタイプか、四球を取りたいタイプかをしっかりと見定めたいカウントです。
振ってくるタイプの打者に対しては、安易にストライクをとらず、四球を選ぶタイプの打者には、神経質にならずにストライクをとりにいきましょう。
打者側:振っていくタイプと見ていくタイプ
初球から積極的に打つタイプやクリーンアップの打者は、3-1からでもどんどんスイングしていきます。
それ以外の打者は3ボールまできているので、四球をねらってボールを見るタイプが多くなります。