初心者がキャッチボールで行いたい10の練習方法

初心者がキャッチボールで行いたい10の練習方法

キャッチボールは、練習や試合の前に必ず行うかと思います。

肩の感覚を確かめながらキャッチボールを行う選手も居れば、ただ単に肩を温める選手など、キャッチボールを行う理由は様々ですが、キャッチボールの方法を工夫することで、かなり有用な練習になります。

今回は、初心者がキャッチボールで行いたい10の練習方法についてご紹介します。

両肘を上げて90度に角度を作って投げる

肘を90度以上に開かない投げ方を身に付ける練習です。

また、ボールを投げる時に両腕が連動する感覚を掴む練習で、まずはグローブをはめて構え両肘を肩の高さまで上げます。

正しい腕の振りを身に付ける練習をする川崎選手
写真:ソトイコ! チャンネル より
両肘を上げキャッチボールをする川崎選手

そのままボールを投げる利き腕の肘を90度に曲げ、肘の角度を保ったまま体をひねり、ボールを投げます。

上手く投げられない場合は、このフォーム作りからはじめ、ある程度フォームができたら、実際にボールを投げるようにしましょう。

上達のワンポイント

向かい合った相手の肘の角度をチェックしてもよく、人の動きを注意することで、よい動きのイメージを持つことができます。

スポンサーリンク

腕をグルグル回してボールを投げる

両腕を連動させながら、大きく正しいフォームで投げる感覚を身に付ける練習です。

手にボールを持ち、両足を大きめに広げ両腕を下から上へ大きく回します。

両腕を回す山本昌投手

何回か腕を回したら、肘が肩の高さまで上がったところで投げるフォームへと移行していき、体を横に向けてボールを投げます。

両腕を回す山本昌投手

テイクバックでは手の甲が自分の頭を向き、ボールが後ろを向くようにします。

上達のワンポイント

腕を大きく回しながら投げることで、胸を張り大きなフォームで投げる感覚が身につきます。投球フォームに入ったらヒジを90度に曲げること、テイクバックでは手の甲が手前、ボールが後ろになるのが鉄則です。

ボールがうまく投げられない場合に効果的な練習法ですが、肩を大きく回すのでウォーミングアップに取り入れるのもいいでしょう。

スポンサーリンク

広いスタンスで体全体を8の字に動かして投げる

前後への体重移動でできる反動を利用して投げる感覚を身に付けます。

片手にボールを持ち、そのままやや広めのスタンスで立ちます。

その体勢から大きく構向きの8の字をかくように3、4回体を動かし、後ろ足に体重が乗ったときにボールを投げるフォームに入り、前足に体重を移しながら投げます。

8の字でキャッチボールをする少年
写真:Ataru Yamaguchi より
8の字でキャッチボールをする少年

強いボールを投げるために必要な、軸足から前足へ乗り移る投げ方を覚えるための練習です。

8の字に動かすことで、自然に体重移動を利用した投げ方を身につけられます。

上達のワンポイント

うまくいかない場合は、スタンスを狭くし、実際のピッチングフォーム程度のスタンスで行うと下半身の強化にもなります。

スポンサーリンク

ケンケンして投げる

軸足にしっかり体重を乗せてから投げる為の練習です。

軸足に体重が乗れていなくては、足を高く上げることも大きく踏み出すこともできません。

まずは正しいフォームでボールを投げる動作に入り、前足を上げたところでストップし、そのまま軸足で何度かケンケンしながら前足を踏み出してボールを投げます。

ケンケンして投げる少年野球の選手
写真:ヤキュイク編集部 より
ケンケンして投げる少年野球の選手

しっかりと体重移動するためには、まずは軸足にしっかり乗る必要があり、それができているか確認できるのがこの練習です。

何度も飛び跳ねてもびくともしないようなしっかりと土台を作りましょう。

上達のワンポイント

ケンケンはできても、同じ場所で繰り返すことができず、軸足があちこちに移動してしまう場合は、バランスが崩れています。

ケンケンする前に、足を上げたまま3秒ほど静止する練習をしてみましょう。

2〜3回ケンケンをして投げられるようになったら、数を増やすのもよいでしょう。

また、グラウンドに円などを引き、円からでないようにケンケンして投げるなどの制限をかけて練習をすると、よりバランスを保持する能力が鍛えられます。

スポンサーリンク

足を前後に開いたままキャッチボール

足を固定することで、正しいテイクバックと腕の振り方を覚える練習です。

足を前後に開き、ボールをキャッチしたら、そのまま腕を後ろへ足を動かさずに、後ろ足へ体重を移します。

そのまま足を動かさずに、前足に体重移動しながら投げます。

足を固定しておくことで、自分から意識的に体重移動させなくては強いボールを投げることができません。

ステップしてなんとなく体重移動させてボールを投げるのではなく、意識的に体重移動させて投げることをこの練習で覚えましょう。

上達のワンポイント

前後に開いて投げられたら、めいっばい足を開いて投げます。

すると非常にバランスが悪くなるため、上体をしっかりと起こした構えが必要になり、また下半身の強化にもなります。

これらに必要な要素は、下半身の筋力と上体を起した構え、前後のバランスです。

筋力がない場合は開き具合を少なくします。

真上にボールを高く投げる

真上にボールを投げる為には、軸足に体重をしっかりと乗せなくてはなりません。

この練習では、これに加え軸足で地面を蹴る感覚も養えます。

軸足の膝を少し曲げ、しっかりと体重を乗せて体は上に向ける軸足でしっかりと地面をボールを真上に投げます。

真上に向かってボールを投げる選手
写真:イップス専門トレーナー / リョースケ【理学療法士】 より
真上に向かってボールを投げる選手

ボールを真上に投げようとすると、上半身を軸足の真上に移動させなくてはなりません。

高くボールを投げるためには、その体勢から軸足で地面を蹴る力も必要になります。

上達のワンポイント

実際の投球では、軸足でピッチングプレートを蹴って体重移動をします。

この動作では軸足の裏で地面を蹴るので同じ蹴り方ではありませんが、軸足で地面を蹴る感覚はつかめます。

上手くいかない場合は、軸足で1〜2回ジャンプしてから投げたり、歩きながら真上に投げるなど、他の練習メニューと組み合わせるとよいでしよう。

また、真上に上げられない場合は、座った状態で胸を真上に向けます。

1人で投げられるようになったら、キャッチボールをしてみます。

相手との距離を調節すれば、どのようなペアでもこの練習ができます。

歩きながら投げる

歩きながら投げることで、リズムとバランス感覚を掴みます。

この練習でボールに力を伝えつつ、バランスを崩さない投げ方を体得します。

ボールを持って、2〜3歩歩き、軸足となる足を踏み出す時につま先を構に向けて投球モーションに移行します。

歩きながらキャッチボールをする選手
写真:タイムリー編集部 より
歩きながらキャッチボールをする選手

そして、前足を踏み出してリリースし、リリース後もバランスを崩さずに同じリズムで2〜3歩歩きます。

上達のワンポイント

ピッチャーに必要な、体重移動・バランス感覚・リズムを養うための練習です。

歩きながら投げることで、自然とリズムが生まれます。投げた後も歩き続けるには、正しいバランス感覚が求められます。

この練習は、投げ急ぎになっていないか、体重移動はできているか、投球時にバランスが崩れていないかの確認にもなります。

踏み出した足の50cm前にワンバウンドさせて投げる

ボールを地面に叩きつけることで、リリースポイントを遅くする効果があります。

ボールを持ち、多少前足に体重を乗せ、その姿勢から地面の目印へ目を離さず振りかぶりボールを投げます。

真下投げをする選手
写真:もり鍼灸整骨院 より
真下投げをする選手

ボールを叩きつけた後も目を離さず投げた後はしっかり前足に体重を乗せるようにしましょう。

ボールを力強く叩きつけようとすると、自然とボールを長く持ち、前足にしっかりと重心を移す動きができます。

どちらもピッチャーには特に必要な要素となるので、何度も繰り返して感覚をつかみましょう。

上達のワンポイント

この練習をするだけで、リリースポイントが変わります。

練習前に15球ほど投球練習をし、この練習をはさんでから再度、15球ほど投げてみます。

受ける側はもちろんのごと、投げる側も違いを体感できます。

上手くいかない場合は、円が描かれていない場所で、地面に叩きつけるように投げます。

まずはなるべく地面の近くでリリースする動きだけを覚え、それができたら再度、投げる場所を決めて挑戦するようにします。

あぐらをかいてキャッチボール

あぐらをかいてキャッチボールをすることで、正しい腕の振り「スナップスロー」を覚えます。

この練習では5m程度の感覚を開けてあぐらをかいて向かい合い、上半身だけでボールを投げ合います。

ボールを投げる際は、腕を後ろに引かず上半身のひねりを使って、腕を回してボールを投げましょう。

座った状態でキャッチボールをする選手
写真:イップス専門トレーナー / リョースケ【理学療法士】 より

あぐらをかいているので、当然下半身は使えません。

強いボールを投げるというよりも、腕や手首といった上半身の動きが正しく行われているかどうかと、リリースポイントを確認するのに最適な練習です。

上達のワンポイント

スムーズに腕が振れているかも確認します。

距離も長くないので、軽く腕を振るだけで届くはずですが、どこかに不自然な力をかけて投げるということは、どこかに故障を抱えているかもしれません。

上手く上半身がひねられなかったり、腕の振りができない場合は、動きの確認と上半身のひねりができているかを客観的にみてもらうようにしましょう。

助走をつけて低いボールを投げる

遠投や外野からのバックホームの要領で全身を使った投げ方をしながら、抑えの効いた低いボールを投げる感覚をつかみます。

ボールを持って5〜6歩程度助走をつけ、軸足にしっかり体重を乗せて投球に入ります。

外野へ遠投する選手
写真:野球情報局 竹下一朗 より
外野へ遠投する選手

その際、胸を張り、視線は正面にし、腕を振り切り軸足に体重を移しながら上体を被せ低いボールを投げます。

この練習は、遠投のように助走をつけて投げますが、遠くに投げることが目的ではありません。

低く抑えの効いたボールを投げる練習で、全身を大きく使いながら、低いボールを投げる感覚をつかみましょう。

上達のワンポイント

体を大きく使うと、どうしてもボールが浮きがちになります。

リリースは早くないか、頭が上を向いていないか、リリース後に前足に乗っているかをこの練習で確認しましょう。

基本カテゴリの最新記事