野球というスポーツではホームベースを起点として扇形に広がって守るため、ポジションによってプレーが発生する瞬間や、打球が放たれる瞬間を見ている角度が違います。
今回はポジション毎に求めらる特性と、それぞれの特徴についてご紹介します。
ピッチャー
「野球はピッチャーで決まる」と言われるとおり、やはりピッチャー次第で試合の展開がいかようにも動きます。
ピッチャーの質が良ければ打球は勢いを失い、野手が容易に処理できるものとなり、投球に無駄がなく、守っている時間も短ければそれだけ野手の集中力は保たれ、良いプレーを引き出す要因となります。
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キャッチャー
試合の勝敗を左右するピッチャーを支え、打者を打ち取る努力を共同作業として行うのがキャッチャーです。
一人だけ守る野手の方向を向き、ピッチャーの投球全てに携わるので特別な役割だ日本でキャッチャーが重要だと言われる所以は「考える」といううところにあり、打者ごとに配球を考え、状況ごとに判断を委ねられます。
言ってみれば第二監督とも言われ、出したサイン通りにピッチャーは投球をし、それによって結果が出るので、かなりの責任を負うポジションです。
このように、常に最善、最悪の両方を想定し、配球や状況判断|など常に考えることを求められ、「考えなければ成り立たないポジション」そう言っても過言ではないでしょう。
もちろんキャッチングや肩の力、スローイングなどの技術も必要で、かつ打力も必要とされます。
それだけに誰でも出来るわけではなく、一流と言われるまでのハードルは非常に高いポジションですが、それと同時にやりがいのあるポジションと言えます。
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ファースト
内野ゴロのほとんどに携わるファーストは、ただ、送球を捕っているだけだと思われがちですが、あらゆる送球を受け止めることは意外と簡単ではありません。
グラブのハンドリングが上手であれば、それだけ味方のミスを救うことができます。
少々動けなくても、難しい送会をカバーしてくれるということだけで、十分価値があり、プレー一つの成功、不成功で流れが傾く可能性があるので、送球を捕る技術が非常に重要です。
ファーストが、どんな難しい送球も捕ってくれるという安心感によって投げる側の気持ちにゆとりが出来、結果的にいい送球につながります。
安心感を与えるということもファーストの役割と言えるでしょう。
また、ショート、セカンドより打者に近いことで強い打球が来ることもあり、ハンドリングのテクニックが重要になるポジションです。
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サード
サードは、右打者の引っ張った強烈な打球を数多くこなし、位置的に遠いファーストヘ送球することで高い能力を求められていました。
そのため、昔は、能力、扱いの上でもまさに花形とされていたポジションです。それがホットコーナーと言われる所以です。
強い打球はファーストも変わりありませんが、野球では右打者が多いことで守備の頻度はサードの方が高く、セーフティーバントなどの処理も考えなければいけまない為、前を守ることと強い打球への対応との両方に備えなければならないポジションです。
バント処理のダッシュ力、強烈な打球への反応とグラブさばき、遠い位置からの送球にはある程度強い肩も必要です。
そして、ホットコーナーには打力も必要とされるので、サードはプレイヤーとして相対的に高い能力が要求されるポジションと言えます。
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ショート
ショートには努力では補えない足と肩など高い運動能力が要求されます。
ショートにはあらゆる打球の処理能力と、難しい体勢からどう送球に結びつけるかという発想が求められるポジションです。
また、送球する距離も考えれば、難易度の高いプレーが随所に表れるのと同時に、派手なプレーも時には必要です。
それは無駄に魅せるプレーをするという意味ではなく、目一杯のプレーの中ではそれが最善という場合もあるということで、アクロバティックな動作が要求されることもあり、それが出来ることで難しいアウトを取ることが出来ます。
難しくても簡単でも1つのアウトに変わりはないのならば、野手としては難しいものをこなして幅を広げなければなりません。
それを最も要求されるのがショートというポジションです。
セカンド
セカンドには、コンパクトで速い動作が要求されます。
特にセカンドベース寄りの打球処理には追求すべき点がたくさんあり、捕ることもさることながら、素早いスローイングが課題になります。
課題克服には、日本人がこれまであまり重宝してこなかった、逆シングル(バックハンド)もそつなく使い分ける必要があります。
そしてダブルプレーの動きです。
迫ってくるランナーを避けながらの見えない一塁へのスローイングはセカンドの動きの中で最も難しい課題です。
レフト・センター・ライトの外野
外野の3ポジションは、それぞれ打球の特徴が違います。
引っ張った打球と流した打球では切れ方が違うので、レフトとライトでは打球のイメージが違います。
また、両サイドとの連係をとりながら幅広く動き回るセンターもまた打球の流れ方が違います。
似て非なる3ボジションで、同一の課題は後ろの打球とスローイングと、ポジションによる選手個々の違いが出るのはその二つです。
また、中継プレーや隣り合う外野手との連係がたびたび必要となるので、出来ることをより確実にこなすこともいい外野手の条件です。
また、中継のミスはチームのケガにつながり、連係のミスは身体のケガにつながります。
気をつければ未然に防げるものなので、失敗する前に実行すべきことです。
外野手は、脚力、強肩などの身体能力があればあるほど出来ることが広がっていくポジションです。