サインを出すことは、キャッチャーがピッチャーや野手とコミュニケーションを取る動作とも言え、バントシフトなどフォーメーションプレーの際には、大きく、ゆっくりとキーとなる部位を触わり、野手に伝えていきます。
もしも、小さく早くサインを出してしまったら野手には伝わらず、サイン違いを起こす可能性もあり、サインは重要な意味を持ちます。
今回は、意思疎通をはかるキャッチャーのサインの出し方についてご紹介します。
相手に見られないための工夫
ピッチャーとのサイン交換の時に最も注意しなければいけないのは、相手ベンチやコーチャー、ランナーに見破られないことです。
その為サインを出す時には、相手から見づらくする工夫が必要で、サインを出す際は基本的に、左手のミットで3塁コーチャーに対して隠します。
そして、右膝は開くより少し中に入れ気味にして、1塁側から見えないようにして、手を深く入れてサインを出すと横から見える場合があるため、右ももの付け根付近でサインを出し、腕は体に付けた状態でサインを出すとより相手から見えづらくなります。
仮に、腕が体から離れてしまった場合肘と体に隙間ができてしまい、その動きでサインを出す時の特徴が出てしまいます。
その為、鏡を見ながらサインを出す練習をして、ピッチャーからはっきりと見えるかどうかも、自分で把握しておく必要があります。
極力余計なゼスチャーはしない
サインとは異なりますが、ピッチャーに対して、例えば「低く、低く」と大きくゼスチャーをするキャッチャーを見かけますが、低目を強く意識してほしいという意思表示ですが、ピッチャーは強く意識しすぎてしまい、低目にコントロールできない傾向も時にはあるので、使用する場面等気を付けながら使用するようにしましょう。
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相手チームのサインの観察
キャッチャーには試合中、相手ベンチを見て、どんなサインを出しているのか観察する役割があります。
冷静にいろいろ判断できるキャッチャーならば、相手の監督がサインを出すとき、それまでと触る部位が変わったら「何かあるかもしれない」と予測できますが、中にはベンチを見て迷ってしまうキャッチャーもいるため、その見きわめは必要です。
まだ力量が十分でないキャッチャーには、相手をけん制する意味でベンチを見ると言う場合もあります。
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プロ野球のサインの出し方
テレビやオンデマンドの野球中継で、プロ野球のキャッチャーが複数回指を出し、体を触ってサインを出すシーンを目にすると思いますが、基本のぞかれている事を前提としてサインは出しているそうです。
1990年代に読売ジャイアンツで捕手として活躍したデーブ大久保さんのyoutube チャネル デーブ大久保チャンネル で、プロ野球でのサインの出し方について紹介されています。
のぞかれていることが前提
基本はサインを右指の5本を使い、当時の読売ジャイアンツも、今の草野球と変わらず、5つの組み合わせでサインを構成していたそうです。
当時の巨人では投手ごとにサインが異なり、指の足し算でサインを形成し、一例で言えば桑田選手の場合、1番目と2番目に出したサインの足し算をした数字がその時の球種としていたそうです。
基本的に走者なし、走者一塁のときはなどは、1個のサイン(野球用語ではフラッシュ)しか出し、走者が二塁に行くと複数のサインの組み合わせになっています。
サインは、ピッチャーや野手とコミュニケーションを取りながらこの指のやり取りにバッテリーはその球種に意図を持たせ、その1球のピッチングを開始していきます。
その為、基本的な出し方についてはピッチャーと事前に決めサインを出していきましょう。