古田 敦也の構えとキャッチング

古田 敦也の構えとキャッチング

古田敦也は、プロ入り前は眼鏡をかけた捕手に対するスカウトの懐疑的な声もあったが、プロ入り後はそれを自身のトレードマークに活躍したキャッチャーです。

入団1年目からヤクルトの正捕手として盗塁阻止率.527をマークし、プロ2年目の1991年には12人連続盗塁阻止の離れ業や、打率.340で首位打者を獲得し、首位打者を獲得した捕手は野村以来史上2人目、セントラル・リーグでは史上初と、それから引退するまでヤクルト・スワローズで活躍しました。

古田敦也選手のキャッチングの構え

今回は、球界の名捕手として現役時代に数々の輝かしい実績を残した古田 敦也の構えとキャッチングについてご紹介します。

古田 敦也のキャッチャーとしての凄さ

古田 敦也は、盗塁阻止率1位を通算で10度記録し、通算盗塁阻止率も.462と素晴らしい成績を残しながら、キャッチング技術も素晴らしく、ボールになってもおかしくない球をストライクに見せる技術も持っていました。

捕手の技術の全てにおいてトップクラスで、その名を球史に刻んでいます。

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古田 敦也の構え

それまで、キャッチャーの構えは、人差し指を真上の12時の方向に向け、ミットを立てて構え、肘を支点にして車のワイパーのようにミットを動かしていました。

ですが、古田敦也は構えた際に脇を開け、人差し指を2時の方向に向けてミットを少し寝かせて構えています。

古田 敦也のキャッチャーミットの構え

ワイパー型の構えの欠点

脇が締まると自分の前にきた低めのボールを捕りに行く時、ミットを下に持っていくしかなく、網で虫を上からかぶせて捕る“虫捕り”というやり方になってしまい、審判には低めのボールがより低く見えてしまいボールになってしまいます。

古田敦也の構えの利点と欠点

一方古田敦也の構え方は、ミットをボールよりも下の位置に置くことができ、そこからめくり上げるように捕ると、低めのボールがきちんとストライクゾーンに入っているように見えます。

ですが、この古田敦也の構え方と捕り方にも欠点はあり、脇が開いている分、ミットは自在に動きますが、右バッターのインローのボールに対してはミットを大きく回して半周させる必要があり、ボールの軌道に合わせる為には多少時間がかかってしまいます。

この構えの欠点がある為、左ピッチャーの鋭く切れ込むスライダーなどインローのボールの場合、ここのコースのボールの場合は脇を締め、キャッチャーミットを立てて構えたほうが素早く対応できます。

古田 敦也のボールの捕り方

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ランナーがいない場合の構え

ランナーがいない場合は、左膝をついて構えを作ります。

このことで、ミットを動かす時に肘が左膝にぶつかることなく動かすことができますが、ワンバウンドのボールへの対応が遅れるというデメリットがありますが、ランナーがいない場合にはこのデメリットによる弊害がないというのが古田敦也の考え方です。

この特性を活かして現役でプレーしていた頃には、石井一久投手のようなキレの良いスライダーを持つ左投手のスライダーを捕球する際に、左膝を曲げることによって曲がりすぎたスライダーも捕球しやすくなるそうです。

古田敦也の左膝をついた構え

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古田 敦也のキャッチング

捕球する際に、プロのアンパイアはまず騙されないと理由に基づきミットを動かすべきではないというのが古田敦也の基本的な考え方です。

イメージとしては親指と人指し指の間くらいで捕る意識で、掌で捕ったらボールが落ちる。逆にネットにかかるとボールが出てこなくなる。ミットの親指と人差し指の間の皮が、へこんでくるようになればいいぐらいの感覚が、古田敦也のキャッチングのイメージです。

古田 敦也のキャッチングの基本

ミットを動かすことなく、際どいコースをストライクにみせるには、あらかじめボールの軌道を読んでおき先回りしてミットを構え、実際よりもちょっと下、あるいはちょっと外にミットを置いておくことがキャッチングのコツです。

古田 敦也のキャッチングのコツ

ボールを捕る際には、体ごと動かしながらミットを戻すことで、ミットが流れることなくバチッと止まって見えます。

古田 敦也のキャッチングのコツ

アウトコースのキャッチング

アウトコースのボールは、手だけで捕りににいくとミットが捕球した際にブレてしまう為、ボールの軌道のやや外側にミットと体を寄せて移動をして先回りをし、捕球直前に少し体をストライクゾーンに戻すことで、ミットが戻ってきます。

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古田敦也特集

古田敦也の出現により捕手の重要性がクローズアップされ、インサイドワークや統率力でヤクルト黄金時代を築く大きな原動力となりました。

この特集では、古田敦也のキャッチングや、スローイングなどそそれらのHow-toについてご紹介しています。

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