胸の筋肉は腕の振りを早くし、ピッチャーで腕の振りが鈍い場合は、この大胸筋を鍛えると球速が早くなる効果があります。
また、バッターではバットがスムーズに出るようになり、スイング力がアップしますが、このトレーニングで鍛えられる大胸筋はアウターマッスルにあたります。
その為、偏ったトレーニングでは野球肩などの障害のリスクもある為、ピッチャーに特に必要なインナーマッスルの強化は並行して行うようにしましょう。
今回は、この自宅でできる大胸筋を鍛える10の自重トレーニングの方法についてご紹介します。
プッシュアップ
腕立て伏せと呼ばれる為、腕の筋トレと思われがちですが、実は胸の大胸筋や、肩の三角筋、上腕などを総合して鍛えることができる上半身の万能トレーニングがプッシュアップです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 20回 |
セット数 | 3セット |
うつ伏せになり、肩幅の1.5倍くらいの位置にスタンスをと利、手先の方向はまっすぐ前方に置きます。
胸、腰、ヒザ、脚が一直線になるようにして構え、ヒジを外側に折りたたむようにして曲げていき、胸がつくくらいまで肘を曲げきります。
お尻が浮いたり、くの字に曲がったりしないように注意しましょう。
腰が反ると、胸筋の下部が働き、大胸筋全体に効きにくく、腰にストレスもかかるので注意します。
また、肩甲骨と肩甲骨の間を開いたままにすると大胸筋への効きが悪くなり、僧帽筋などの筋肉が大きく働くので、胸を大きくしたいなら、できるだけ肩甲骨の間を近づけて、プッシュアップを行うのがベストです。
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ワンレッグ・プッシュアップ
負荷を増す方法のひとつで、片脚を上げてのプッシュアップも大胸筋を鍛えるトレーニングに効果的です。
片脚でバランスをとらねばならないため、不安定なプッシュアップとなり、これも体幹部分全体に効くメニューです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 20回 |
セット数 | 3セット |
通常のプッシュアップの姿勢から、片脚を上げてスタンバイし、手は肩幅の1.5倍くらいの位置に置き、胸、腰、ヒザ、脚が一直線になるように構え、上げた脚は地面と平行ぐらいに上げます。
ヒジは外側に曲げながら、胸がつくくらいまでヒジを曲げきります。
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ナロウ・プッシュアップ
ナロウとは「幅を狭める」という意味で、地面につく手の幅を通常のプッシュアップより狭めて、上腕三頭筋などにも効かせることができるのが、このナロウ・プッシュアップです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 20回 |
セット数 | 3回 |
胸、腰、ヒザ、脚が一直線になるようにするのは通常のプッシュアップと同様ですが、肩の真下に手がくるように、狭めにスタンスをとり、手先の方向はやや外側に開いて向けます。
ヒジを後方にたたむように曲げていき、ヒジをしっかり曲げきるのがポイントです。
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ショルダー・プッシュアップ
これも通常のプッシュアップの発展型で、手を肩の下ではなく、上方(前方)につくことで、三角筋や上腕三頭筋といった肩周りの筋肉に効かせることができるメニューです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 10回 |
セット数 | 3セット |
肩よりも上方(前方)にスタンスをとり、手先の方向は正面に向け、幅は肩幅の1.5倍くらいに置きます。
胸、腰、ヒザ、脚が一直線になるようにして、ヒジを外側にたたむように曲げていき、胸がつく位までヒジを曲げきるようにします。
胸や腕だけではなく、首から肩にかけて効いているのが実感できるトレーニングです。
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ユニラテラル・プッシュアップ
ユニラテラルとは直訳する片側のという意味で、通常のプッシュアップの重心を左右のどちらかに傾けて行うことで、負荷が大きくなります。
その片側を集中的に鍛えましょう。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 20回 |
セット数 | 3セット |
肩幅の1.5倍くらいの位置にスタンスをとり、手先の方向はまっすぐ置きます。
胸、腰、ヒザ、脚が一直線になるようにし、片側に体重をかけ、胸がつくくらいまで下げ、逆側も同様に行いましょう。
ハンドクラップ・プッシュアップ
プッシュアップのフィニッシュ地点から、カラダを浮かせるように手でジャンプさせ、その一瞬に拍手を入れるというメニューです。
速く動かすことで、さらに負荷が高まるトレーニングです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 10回 |
セット数 | 3セット |
通常のプッシュアップの姿勢から、フィニッシュポジションまで深く腕をたたんでいきます。
手でジャンプするようにカラダを浮かせて、その一瞬で一拍の拍手(ハンドクラップ)をし、上手にヒジでクッションをつくり、カラダを安定させて止めてから、またヒジをたたんでいき、またジャンプをさせ繰り返し行います。
サイドムーブ・プッシュアップ
つま先を支点に、左右に位置を変えてプッシュすることで、三角筋や上腕三頭筋などの通常とは異なる部位にも刺激を入れられます。
バランスディスクを使うとより効果が上がります。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 12回 |
セット数 | 3セット |
通常のプッシュアップから、胸をつけたら、どちらかの手を浮かして、逆側の手にくっつけます。
逆側の腕をまた肩幅の1.5倍の位置にもっていき腕を曲げ、カラダを落とし、また逆の方向へ身体を移動させながら繰り返し行います。
パームプッシュ
このトレーニングの最大のポイントは、ちょっとした時間を見つけて会社でも家庭でもどこでもできる点です。
大胸筋に刺激を入れる基本の動作となります。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 10回 |
セット数 | 3セット |
右から左の方向に、できるだけ力を込めて挙を押し合います。
胸の前、真ん中に、両方の学を合わせるようにし、左から右にできるだけ力を込めて掌を押し合う。
ニーオン・プッシュアップ
プッシュアップに慣れていない人は負荷を下げるトレーニングの方法がこれになります。
膝を床についてプッシュアップすし、これでも厳しいという人は回数を減らして、できる回数×3セット行いましょう。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 15回 |
セット数 | 3セット |
うつ伏せの姿勢から、肩幅の1.5倍くらいの位置にスタンスをとり、ヒザを地面につけ、手先の方向は前方へまっすぐ置きます。
胸、腰、ヒザが一直線になるようにして、ヒジを外側にたたむように曲げ、胸がつくくらいまでヒジを曲げきるようにしましょう。
スイング・プッシュアップ
プッシュアップの中でも強度的にもっとも負荷が高いのが、このスイング・プッシュアップです。
期待効果 | 球速と変化球のキレがアップ・スイングスピードアップ |
回数 | 15回 |
セット数 | 2セット |
プッシュアップしながら、真横から見て円軌道を描くように動き、顔が床とすれすれになるように下げ上げをします。
うつ伏せになり、肩幅の1.5倍くらいの位置にスタンスをと利、手先の方向はまっすぐで、腰を浮かし「く」の字になるようにします。
胸からお腹へと滑らかに脊柱を動かしながらヒジを曲げ、体を下げる時は顎をできる限り遠ざけて、上げる時は自ら顔を出すイメージです。